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2012年 10月 12日
二酸化炭素の添加について
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私はこの夏、 北アルプス・白馬三山 を縦走してきました。

そのとき一番感激したのは、ひょっとしたらこの、雪渓が溶けてできた沢の水だったかもしれない。

焼けるほどの強い日差しの下(もと)、冷たい沢の水で顔を洗ったときの感激が今でも忘れられない。
それはビヤガーデンで飲む生ビールの味とはまるで別種の世界だ。

そして人は食べ物がなくても数日ならば何とかなるが、水がなくなってしまうと途端に非常に危険な状態に陥る。
山にいるとそういう水の大切さをつくづく感じる。

アクアリウムにとっても当然一番大切なものといえば水だ。通じるところがありますね。

さて、今回もまたクリスタルキューブの「三つ石(みついわ)の魂、百までも」に関するお話です。
地味なブログ故に ブログ村の順位 も地味ですが、まったりとお付き合いください。




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これはセット 17日目のクリスタルキューブ「三つ石(みついわ)の魂、百までも」です。

真ん中の赤い水草が先日差し戻しによるトリミングをしたロタラ sp. ベトナムレッド。
その右手にあるのがグリーンロタラで、後ろにあるのがミリオフィラム・マトグロッセンセ。

この 3つのバランスがとてもいい。美しい。惚れ惚れする。
しかし写真ではその美しさがあまり伝わってないのがちょっと残念。

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水草を美しく育てるのはどうしても二酸化炭素( CO2 )の添加が必要になる。
っていうか、強制添加しなくても何とかなるにはなるが、難易度がアップしてしまう。

そこで私はこの水槽にはグリーンズの「R403 レギュレター・初めてセット」というのを使っている。レギュレーター、ボンベ、バブルカウンター、CO2ストーンなどが全てセットになっていて、価格は 7,300円(買った当時)とリーズナブルです。

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だけど先日このバブルカウンターがあっけなく壊れてしまった。チューブの抜き差しをしようとしたらその部分がぽきりと折れてしまったんだ。
やっぱりこのあたりは多少安っぽく作られているのかもしれない。

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接着剤で何とかしようと思ったのだけれどダメだったんで、しょうがなく別な水槽で使っていた ADA のグラスカウンターを取り付けた。

このグラスカウンター 1993年10月12日に、何と八景島のシーパラダイスのショップで 4700円で購入したものだ。

4700円って定価じゃん。
でもこうして 19年も使えているのだから、もう十分元は取ったと言えますね。

ちなみに現在のクリスタルキューブ水槽で使われてる ADA 製品はこのグラスカウンターだったりしています。こんなことだからトップアクアリストになれないのかもしれない。

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でも実際にはグラスカウンターなどの CO2カウンターなどなくても何とかなるものです。CO2ストーンからの添加量を見ていればだいたいの見当が付くからです。

ただ怖いのは過剰に添加してしまうと魚類やエビに影響を与えるということ。特にエビは敏感で、過剰添加するとすぐに騒ぎ出す。運動会状態になったりもがいたりします(そのときでも大抵魚の方は平気な顔をしている)。

だいたい溶存二酸化炭素量が 50mg/L を超えるとヤバい感じです。
ではどうやって溶存二酸化炭素量を測るのかというと、KH(炭酸塩高度)と pH でそれが分かります。

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テトラ「正しい水の調べ方」より

上が溶存二酸化炭素量で左が KH を表している。
KH はテトラの試薬などで測ります。うちの場合で水道水が 2 か 3 で、ソイルを使った水槽ならば 1 とか 2 になるはずです(強力に軟水化させるソイルの場合、1 以下もありうる。0.5 とか・・)。

今 KH が 2 であるとする。で、例えば pH が 6.6 だった場合、溶存二酸化炭素量は 15mg ということになる。

ところが pH が 6.1 まで下がっていると、溶存二酸化炭素量は 50mg もあることになってしまう。
こうなると危険・・・というわけ・・・。

要するにKHの値が分かれば、あとは pH の値を調べれば溶存二酸化炭素量が上の表から分かるわけです。
まあ KH が 2 の場合、pH が 6.8 ~ 6.4 あたりが無難なところでしょうかねえ・・・。

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というわけで大事なのは CO2カウンターのカウント数ではなく、CO2ストーンからの気泡の量を見て適切な添加量を判断することです。pHセンサーで pH を調べながら。

むしろ怖いのは夜になってこの開閉バルブを閉め忘れることです。

夜間は水草が眠ってしまって CO2 を必要としないため、どんどん水中内の溶存二酸化炭素量が増えていってしまう。
で、朝になることには 50mgを楽に超え・・・生体が全滅・・・ということもあります。

正直私の場合、過去に一度、エビが全滅・・・ってことがありました(そのときも魚は平気だった)。

こういった意味からも夜はエアレーションをしていた方が無難ですね。エアレーションをしていれば開閉バルブを閉め忘れたとしても CO2 が水中から飛ぶからです。

以上、二酸化炭素( CO2 )の添加のお話でした。
それでは、また・・・。

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by KamakuraAQUA | 2012-10-12 18:49 | クリスタルキューブ


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